システム開発
失敗と成功
報告連絡相談

システム開発プロジェクトの基本ルール

『システム開発プロジェクト成功の要因その3』

「システム開発プロジェクト成功の要因その1・その2」で発信したシステム開発構築プロジェクトの成功失敗要因について外的要因が多いように書きましたが、今回は内的要因「報告連絡相談」についてお伝えしたいと思います!オフショア開発を利用する場合に日本人の方から報連相が重要と言われますが、報連相にはポイントがあり双方で気を付ける必要があります。特に日本でも中国でも若手になれば同じです。「何度注意しても改善しない」「報連相すらできない」若手社員に悩む上司は、まずは認識の違いを理解することが重要かと思います。

いつも言うのが遅い「報連相ができない人」が多い理由
【上司側】人間には失敗やミスはつきもの。そういう経験から学んでいけばいい。そう思ってはいても、1回や2回という程度ではなく、何度も何度も繰り返されると、やっぱり、イラっとする。何度注意しても、同じミスを繰り返してしまうのは、指示する側の言い方に問題があるってことなのかなあ?
【若手社員側】何回も注意されたことを何回もミスする事は、申し訳ないと思ってます。でも、注意されるたびに思うんですけど、そのことは、そこまで重要なことなんですか?
若い人ははミスをしたことを「自覚」はしています。しかしながら上司が期待している「自覚のレベル」とギャップがあるということが考えられます。例えば遅刻したときの例で考えてみましょう。
[遅刻は良い?悪い?」と若い人に聞いた時に「遅刻は良い」と答える人はいませんね。しかし「どのくらいの遅刻なら許されるか」という認識には個人差があります。小生のように年を取ると「約束の30分前には待ち合わせ場所の近くにいて、絶対遅れないようにする」と思って行動する人と、「待ち合わせの時間から5分くらいの遅れは遅刻にはならない」と考えて行動する人との間には、遅刻に対しての認識の度合いには大きな隔たりがあります。よって「遅刻してはいけません」と注意したとしても、認識が違う人は「5分くらいの遅刻なら許容範囲でしょ」と思っていますから、いっこうに改善にはつながらないわけです。
ミスの度合いが違う
最近の若い人との接し方で難しいところです。(すべての若者がそうだと言っているわけではありません。誤解の無いように) 。特に知らないことが恥ずかしいと考えて自己開示をためらう人は、質問するということが苦手です。これは中高年でも同じ です。こんな些細なことを聞いたら、そんなことも知らないの?(高圧的な発言)や仕事のできないバカだと思われる(涙。こ うした若い人の価値観が、何度注意しても、同じミスを繰り返してしまうことの原因のひとつであることは間違いありません 。若者から上司にアプローチして失敗のレベルを擦り合わせる事が苦手なんだとすれば、上司の方から歩み寄るしかありませ んね。
上司の姿勢を正しくすることから解決へ
【上司側】納期ギリギリになっても進捗報告がない。大丈夫?と声をかけてみたら、まったく進んでいない。あまり細かく管 理するのもどうか、と見守る姿勢で待っているのに、何か相談があったら聞きにくればいいのに。こんな状況では納期に間 に合わないし取引先に言い訳ができない(涙
【若手社員側】※若手でなくても同様。相談してくれって言われても、いつも忙しそうにしているし、めったに席にいないの で困る。珍しく席にいても、いつも眉間にシワを寄せて、難しそうな顔してパソコンと向き合ってる。勇気を出して相談に 行ったら、嫌そうな表情で話しかけてほしくないオーラ全開だった(涙。とても相談できる状況ではありません。
報告・連絡・相談とは
【報告】仕事の進捗具合や結果について上司や先輩等に伝えること
【連絡】仕事の情報や今後の予定を関係者や上司などに発信すること
【相談】問題が生じたときに上司や先輩、時に同僚などからアドバイスをもらうこと
※【報告】や【連絡】は比較的軽めのコミュニケーション。一方で【相談】は、何かを解決しなければならないときに発生 する、ネガティブなシチュエーションなので、必然的に「重め」のコミュニケーションになります。
上司はマイナスオーラを消しましょう
若手社員及びプロジェクトメンバーから相談に来て欲しいと上司が願うなら、負のオーラを消すしかありません。ここでは 、即効性のある「話しかけにくいオーラ」の消し方をご紹介しましょう。それは、「相談OKタイム」と「集中タイム」の導 入です。今なら相談ウエルカムですよ。ごめん、今は業務に集中したいので話しかけないで。こうした状況が周囲と共有で きれば、この問題はだいぶ解決されます。ある企業では、上司が今どっちの状況か、マークを作って、デスクに掲示するよ うにしました。相談OKな時間帯であれば、当然「話しかけにくいオーラ」は出にくいし、部下も安心して相談に行けますよ ね。極めてシンプルですが、非常に実効性のある施策だと思います。

いかがでしたでしょうか?※本稿は、『イライラ・モヤモヤする 今どきの若手社員のトリセツ』( PHP研究所)より内容を一部抜粋・編集したものです。オフショア開発においても同様に日本側への報告連絡相談は重要な事 です。日本語が1級、会話も堪能でも日本側から認めてもらえない場合、この報告連絡相談の呼吸がうまくかみ合っていな いからだと想定できます。かと言って日本側の管理者に「負のオーラを消してください!」とは要求できません。そのよう なときは当社の日本人が間に入ってチーム内コミュニケーション役になることも多いです。仕事はボジティブシンキングで楽しくやりたいですから。詳細はお問合せ下さい。

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